喫茶ランドリー・田中元子さん

SPECIAL
INTERVIEW

すみだとわたし
喫茶ランドリー・田中元子さん

喫茶ランドリー

田中元子さん

Q1.(すみだで)どんなお仕事・活動をされていますか?
私の仕事は、建物の1階部分のプロデュースや設計のコンサルティングをしています。通常の建築設計の仕事だと建物全体になるのですが、私は1階部分に特化して公園や広場も手がけています。喫茶ランドリーは自社経営で、まさに1階部分に喫茶店を作っているという形です。
Q2.どうして・どんな経緯ですみだでお仕事・活動をされているのですか?
実は、全然お店を持ちたいと思ったこともなく、物件を探していたわけでもなく、このすみだに建っている建物にたまたま出会いまして、こうした喫茶店の経営を私がやらざるを得ないことになったという。自分から探したわけじゃなくて、ご縁ですみだにたどり着きました。
Q2
Q3.すみだの魅力<人・モノ・場所など>を語ってください!
墨田区のこと、全然知らなかったし、縁もなかったんですけど、実際にお店をやってみて墨田区といっても広うござんして、 すっごく昔から下町情緒があってみたいなところから、うちの喫茶ランドリーの周りは、元々倉庫とか工場が多くて、そんなに商店街があるとか戸建てが立ち並んでいるといった場所じゃないんですね。いろんなエリアがあるんですが、墨田区全体で見ると文化政策っていうか個人的に面白いことやってるとか、アートとか音楽とか、そういった文化に対しての価値をすごく理解されている区だなと思っています。結構、墨田区でご一緒する案件に誘っていただいたりもしていて、ここでやって良かったなと思ってます。
Q3
Q4.すみだが5年後どんな街になっていくと良いと思いますか?
私自身はあんまりやること変わらないんですけど、社会全体としては多分、ゆっくり経済も衰退するし、ゆっくり人口も減っていくんですよね。統計としてはそういうものが出ていてそのことに色々悲観的になる人もいるんですけど、私は結構このすみだの文化をちゃんと認めていこうとする行政のあり方を見ると、そういった時代に合ってる場所だと思っていて、金をかければかけるほど、人が増えれば増えるほど良いことだっていうことじゃなくて、個人個人で楽しいと思うことをやって、良きと思うことを良きと思うという、あんまり時流に流されないで、自分の価値観で生きるという感覚を持ててるエリアは、これからの時代に強い街だと思うので、そういう意味では墨田区は、これからの時代ますます暮らしやすい街だと、人にも言えるし街の人もそのように感じてもらえる時間が多くなっていったらいいなという希望があります。
PROFILE

田中元子

建築関係のメディアづくりに従事後、2016年「1階づくりはまちづくり」をモットーに、株式会社グランドレベルを設立。さまざまな施設や空間、まちづくりのコンサルティングやプロデュースを手がける。2018年私設公民館として「喫茶ランドリー」開業。2019年より街中にベンチを増やすための活動「TOKYO BENCH PROJECT」を始動。
主な著書に「マイパブリックとグランドレベル」(晶文社)ほか。