トッピングイースト・清宮陵一さん

SPECIAL
INTERVIEW

すみだとわたし
トッピングイースト・清宮陵一さん

トッピングイースト

清宮陵一さん

Q1.(すみだで)どんなお仕事・活動をされていますか?
僕にとっての「すみだ」は墨田区というよりは、この後ろにある隅田川。この川の周辺で、主に音楽やアートをもちいた地域活動を2010年から13年ほどやっています。
Q2.どうして・どんな経緯ですみだでお仕事・活動をされているのですか?
生まれがここから上流の南千住、父方の実家なんですけれど、母方の実家は川を渡ってもうちょっと行って荒川も渡ったところの葛飾立石。その後もここから見えるくらいの花川戸に住んだり、今住んでいるのは向こうに渡った両国で、隅田川を行ったり来たりずっとしていて、自分が住んでるところがもっと面白くなったらいいなと思って 今のような活動を始めました。
Q2
Q3.すみだの魅力<人・モノ・場所など>を語ってください!
2つありまして、1つが歴史。
関東大震災があって隅田川流域が大きな被害を受ける。そして今年がちょうど100年なんですけど、隅田川の氾濫を抑えるために、 放水路として人の手で掘ったとんでもなく広い荒川が出来上がる。そこから川の氾濫による水害は減ってくるんですけど、このあたりは工場がいっぱいあったので排水で汚くなったらしくて、60年代とか前のオリンピックのあたりですね。
それ以降、川を綺麗にしていこうという動きが始まって、今もこうやって遊覧船が通ったりしていますけど、徐々に憩いの場になってくる。100年ぐらいかけて憩いの場になってきたっていうところが、積み重ねを感じます。こうやってたくさんの人の手によって整ってきた場所で、我々は次に何をやろうか、どういうことをやって賑わいを作ろうかっていうのを、色々と考えて試しています。

もう1つが循環。
この川の水って、 どこから来ていると思いますか?
遡ると荒川がこの上にずっとあって、もとは甲武信ヶ岳という奥秩父から流れてきてるんですけど、それが3分の1で、あと3分の2は下水なんですよ。下水というのは、人が活動する時に最後に出すものじゃないですか。ゴミもそうだし。墨田区は大きな清掃工場もあったり、皮なめしをする場所があったり。人が生きていく上で 終着点になるようなものを扱っているエリアなんですね。新しいことを始めても、最終的には活動から出た水やゴミはどうすんだ?って話になるじゃないですか。それをちゃんと受け持ってるっていうのがこのエリアなんですね。それにすごい魅力があるっていうか、 それをちゃんと受け持ったままでいるっていう状態が大事なことなんじゃないかなっていう風に思っています。歴史の積み重ねっていうことと、循環の最後の砦を担ってるっていうことに、僕はこの地域の魅力を感じています。
Q3
Q4.すみだが5年後どんな街になっていくと良いと思いますか?
今、トッピングイーストで準備していることがあって、ちょっとまだ言語化できていない部分もあるんですが、こういうパブリックスペース、みんなが使える場所、テラスもそうだし公園とかもそうだと思うんですけど、そういう場所で、もっともっとやりたいことがある人がやりたいことをやれるような環境をつくっていきたいなと思っています。
特に若い子たち、大学生とか小学生でも、自分がこういうことやりたい!って思った時にやれる場所として、パブリックスペースを使えるように、行政と組んだり、大学と組んだり、企業と組んだりしながら、新たな今までにないアライアンスチームみたいなのをこの隅田川の流域で作りたいなと思っていて、 それを5年のうちに形にしたいです。
PROFILE

清宮陵一

1974年東東京生まれ。
音楽家による即興バトル『BOYCOTT RHYTHM MACHINE VERSUS』プロジェクトを主宰し、2006年のドキュメンタリー映画製作以降、国立科学博物館、後楽園ホール、NEWYORKスタインウェイ・ピアノ工場にて公演を開催。今後も日本人音楽家が海外に挑むプロジェクトとして、五大陸制覇をライフワーク的に進行中。
坂本龍一氏のレーベルcommmonsに参画後、2014年音楽プロダクション合同会社ヴァイナルソユーズを立ち上げ、特別なヴェニューや公共空間でのパフォーマンスを多数プロデュース。
同時にNPO法人トッピングイーストを設立し、地元・東東京に根差したアートプログラムを展開。2021年 Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13『隅田川怒涛』、2022年『隅田川道中』、2023年『隅田川回向』を実施。